全国消防殉職者慰霊祭
令和7年9月11日、石破総理は、都内で開催された第44回全国消防殉職者慰霊祭に参列しました。
この慰霊祭は、消防防災の任務を遂行中、不幸にして尊くもその職に殉じられた、全国の消防殉職者の御霊(みたま)に深甚なる敬意と感謝の誠をささげるため、昭和57年から開催され、今年で44回目となります。
総理は、黙とうをささげ、追悼の辞を述べた後、献花を行いました。
総理は、追悼の辞で、次のように述べました。
「第44回全国消防殉職者慰霊祭に当たり、謹んで追悼の言葉を申し上げます。
このたび新たに祀(まつ)られた5名の消防業務従事者の御冥福を改めてお祈りし、御霊の安らかならんことを切に祈ります。
皆様は、消火・救助活動や訓練の場において、「地域住民の命を自分たちが守る」という崇高な決意の下、その責務を全うされ、尊くも犠牲となられました。
皆様方が身をもって示されたその強い使命感と勇気に対し、衷心(ちゅうしん)より敬意と感謝の誠をささげます。
愛する御家族を失われた御遺族の深い悲しみを思うと、悲痛の念に堪えません。御遺族の皆様方に対し、衷心よりお悔やみを申し上げます。
近年、建物の大規模化、高層化が進む中、火災の様相が複雑になり、消防活動は困難の度を増しております。加えて、大雨、台風による被害が相次ぐとともに、首都直下型地震、南海トラフ地震などの大規模地震の発生も懸念をされております。これらは来るか来ないかではない。いつ来るか、このような切迫性を有しております。このような中、先陣を切り災害の現場に駆けつけ、我が身の危険を顧みず、身を挺(てい)して活動される消防職員・消防団員の皆様に、国民は大きな信頼と期待を寄せています。
私たちは、これまでに祀られた5,795柱の御霊の尊い犠牲に思いを致し、その御遺志にこたえるため、災害に強い、安全で安心な国づくりに力を尽くしてまいります。これは国家の国民に対する責務であり、一刻の猶予も許されるものではございません。
結びに、御霊の安らかならんことをお祈り申し上げますとともに、御遺族の皆様方の御平安を心より祈念をいたし、追悼の言葉といたします。」
出典:首相官邸ホームページ(当該ページのURL)