令和7年度総合防災訓練

令和7年9月1日(防災の日)、石破総理を始めとする全閣僚参加の下、令和7年度総合防災訓練が行われました。
今年度は、首都直下地震を想定した訓練と、南海トラフ地震を想定した訓練が行われました。
総理は、訓練として、総理大臣官邸へ徒歩で参集し、第1回緊急災害対策本部会議及び臨時の閣議を開催した後、記者会見で地震の概要及び政府の対応状況を説明し、国民への呼び掛けを行いました。
その後、ヘリコプターでさいたま市の九都県市合同防災訓練会場へ移動しました。会場では、土砂埋没建物救出訓練、倒壊建物救出訓練を視察し、続いてAED(自動体外式除細動器)を用いた心肺蘇生法体験、パーティション、段ボールベッド設置体験を行いました。
総理は、訓練の閉会式の挨拶で次のように述べました。
「さいたま市における第46回九都県市合同防災訓練の閉会に当たり、一言御挨拶を申し上げます。
我が国は世界有数の災害発生国であり、本年も、2月、3月には各地で山林火災、7月にはカムチャツカ半島付近での地震による津波、8月には広域で線状降水帯による大雨などが発生しています。
災害大国であればこそ、我が国を、人命・人権最優先、世界一の防災大国にしていかなければなりません。このため、国におきましては、今年度、内閣府防災担当の予算と人員を倍増するとともに、備蓄の増強と備蓄拠点の増設を進め、災害NPOや災害対応車両の登録制度も開始するなど、様々な取組を推進しております。その上で、令和8年度中に防災庁を設置するべく、検討を加速しているところであります。
首都直下地震や南海トラフ地震は、いつ発生してもおかしくありません。本日の訓練想定のような大災害に備え、各部隊、職員、事業者の皆様方が練度を上げること、国民の皆様方に命を守る行動を確認していただくことが重要であります。
また、南海トラフ地震の発生時には、さいたま市は愛知県を、埼玉県は和歌山県を直ちに支援することとされており、平素から受援県と顔の見える関係を構築しておく必要があります。
本日は、被災者の救出・救護、ライフラインの応急復旧、AEDの操作や段ボールベッドの設置の体験などの訓練が行われましたが、これらは参加者お一人お一人の災害対応力の向上につながる、極めて意義深いものでありました。
九都県市が、今後も緊密に連携しながら、一人でも多くの命を救うための取組を更に広げていただくことを期待申し上げます。
結びに当たり、本日の訓練に熱心に取り組んでいただいた皆様と、この日に向けて周到な準備をしてくださった皆様に、心より感謝を申し上げ、私からの挨拶といたします。
令和7年9月1日
内閣総理大臣石破茂」
出典:首相官邸ホームページ(当該ページのURL)