All Japan Specialties Gala 2025
令和7年10月8日、石破総理は、都内で開催されたAll Japan Specialties Gala 2025に出席しました。
総理は、挨拶で次のように述べました。
「なんか大臣がいっぱいおりまして、みんなしゃべると大変な時間になりますので、なるたけ短くやろうと思っております。本日は、このような会にお招きをいただきまして誠にありがとうございました。森会長におかれましては、本当に日頃から、政府のいろんな施策にアドバイスをいただき、また地域においてリードしていただいておる、心から厚く御礼申し上げます。本日の会も、その一環として、私ども政府として心から厚く御礼を申し上げる次第でございます。
関西万博もあと6日となりました。あと6日でミャクちゃんともお別れであります。まだ行っていないという方があれば、まだ間に合いますので是非お出かけをいただきたいと思いますが、関西万博でも、日本ってこんな素敵な国なんだね、こんな素敵な人たちがいて、こんな素敵なものがあるんだね、ということを多くの皆様方に知っていただいたと。なんか始める前はどうせ赤字なるだろうとか、失敗するだろうとか、そういうことを言う人もいたのですが、やっぱりやってみると、新しい日本ってできるんだなというふうに思ったところであります。
ただ、日本の国はものすごい人口減少が始まっておりまして、今年が西暦2025年ですが、たぶん誰も生きていないが、西暦2100年になると日本人は半分になると。200年たつと10分の1になると。300年(注)たつと30分の1になると。今のまま行くともっと早いかもしれません、そうなると言われております。
人口が急に下げ止まることはございませんので、我々としてこの国を維持していこうと思えば、どうやって世界にマーケットを求めるかということしか我が国の生きる道はございません。この辺におります男性の大臣はみんな似たような年でありますが、みんな同い年みたいなものですが、我々は小学校や中学校や高等学校で日本は貿易立国だ、輸出大国だというふうに習いました。実はそうではない。世界の主要国でGDP(国内総生産)に占める輸出の割合は、日本は下から数えて何番目の世界でございます。GDPに占めます輸出の割合は、日本が大体14.6パーセントでございまして、フランスが20、ドイツが37ということになっています。GDPに占める輸出の割合が日本より低いのは、ブラジルとかアメリカぐらいなものであります。わけてもドイツと比べましたときに、輸出が占める割合も少ない。なかでも、中小企業さんが輸出していただく、企業数にしても額にしても、それはかなり小さい、ということはそこに相当の伸びしろがありますよ、ということだと私どもは考えております。
是非とも今日お集まりの中小企業の皆様方。日本の食べ物って世界一なんて言っては叱られるかもしれませんが、世界で一番おいしいと思っています。日本の酒は世界で一番おいしいです。日本の伝統工芸の繊細さは世界一だと私たちは思っています。これをどうやって輸出に結び付けていくか。地方であり、中小企業であり、輸出であり。この日本の持っているポテンシャルを最大限にいかすという意味で今日のこの催しは大変な意義があるというふうに心から思っておるところでございます。
今日はJAL(日本航空)の方々もお見えでありますが、JALの機内販売で、あの化粧筆って言うんですか、熊野筆って言うんですか。あれを売っています。これ何とか世界に売りたいということで、私ども経産省と一緒になって一生懸命やっております。アメリカだけに頼るのではない。自動車だけに頼るのではない。世界に、そして内需、そして中小企業、伝統工芸、そしておいしい食べ物、酒に日本の将来を私どもは賭けたいと思っておるところでございます。御盛会、心からお慶(よろこ)びして、御挨拶終わります。ありがとうございました。」
(注)「30年」と発言しましたが、正しくは「300年」です。
出典:首相官邸ホームページ(当該ページのURL)