日韓国交正常化60周年記念レセプション
令和7年6月19日、石破総理は、都内で開催された日韓国交正常化60周年記念レセプションに出席しました。
総理は、挨拶で次のように述べました。
「皆様こんばんは、日本国内閣総理大臣の石破茂であります。パク・チョルヒ大使、御列席の皆様、『日韓国交正常化60周年記念レセプション』の開催を心よりお慶(よろこ)びを申し上げます。
60年前の1965年6月22日、ここ東京で、国交正常化の基盤として日韓基本条約の署名が行われ、今日に至る両国関係の最初の一歩が踏み出されました。
今日に至るまでの道のりの中においては、両国の間に様々な局面がございました。しかし、常に、両国の間では、幅広い交流が、営々と、積み重ねられてまいりました。
先般、『朝鮮通信使という『智恵』』と題するシンポジウムにメッセージを寄せた際にも申し上げたことでございますが、隣人をよく知りたいという人間が持つ自然な気持ちもあって、最も近い隣人同士である日韓の間で、こうした営みが続いてきたのだとこのように考えております。
この60年間の関係が、両国国民の皆様方に支えてこられたということに改めて思いを致します。本年は、次の60年に思いをはせる機会でもあります。日韓では、お互いが相手国民の渡航先第一位となっていることにも象徴されますように、国民同士の活発な交流が行われておりますが、今や、若い世代において、自然体で、日韓交流が行われていることに、明るい未来を感じております。
政府と政府の関係につきましても、これまで築かれてきた基盤に基づいて両国関係が安定的に発展していくよう、緊密な意思疎通を続けていかなければなりません。
私自身、李在明(イ・ジェミョン)韓国大統領との電話会談を経て、日本時間では昨日になりますが、カナダ、カナナスキスにおいて初めてお目にかかることができました。今後の日韓関係の安定的な発展に向けて、お互いの考えをすり合わせながら、大変良い議論ができたとこのように思っております。
日本と韓国は、これまで積み重ねてきた協力に加え、出生率の低下、人口減少、地方創生といった多くの共通課題に直面しております。お互いの知見を共有することで、協力できる分野、協力しなければならない分野は数多くあります。
日韓協力の裾野を更に広げながら、これまで紡いでまいりました交流のバトンをしっかりと次の世代へとつないでいきたいと存じます。
日韓を取り巻く戦略環境が厳しさを増す中であるからこそ、手と手を携え、より良い未来に向かって、共に新たな一歩を踏み出してまいりましょう。
日韓関係の更なる飛躍と関係者の皆様のますますの御健勝を心よりお祈り申し上げまして、私の挨拶といたします。
ありがとうございました。」
出典:首相官邸ホームページ(当該ページのURL)