ウクライナ情勢に関する我が国の対応についての会見

本日はウクライナのゼレンスキー大統領と電話会談を行う予定でしたが、先方から、現在、緊急事態となったため電話を別の日程としたい旨連絡がありました。こうした緊急事態となったことを踏まえながら、改めて我が国は主権と領土、そして祖国と家族を守ろうと懸命に行動するウクライナの国民と共に在ることを表明し、また、既に表明した1億ドル規模の借款に加え、困難に直面するウクライナの人々に対する人道支援として1億ドルの緊急人道支援を行ってまいります。今回のロシアによるウクライナ侵略は、力による一方的な現状変更の試みであり、国際秩序の根幹を揺るがす行為です。明白な国際法違反であり、断じて許すことはできず、厳しく非難いたします。今こそ国際秩序の根幹を守り抜くため、結束して毅然(きぜん)と行動しなければなりません。我が国として、このことを示すべく断固として行動してまいります。こうした暴挙には高い代償を伴うことを示してまいります。国際社会は、ロシアの侵略により、ロシアとの関係をこれまでどおりにしていくことは、もはやできないと考えています。日本は、G7各国、国際社会と共に、ロシアに対して更に強い制裁措置を採っていきます。その観点から、日本はプーチン大統領を含むロシア政府関係者等に対しても、資産凍結等の制裁措置を採ることを決定いたしました。そして今朝発出された欧米諸国による表明では、SWIFT(国際銀行間通信協会)からのロシアの特定銀行の排除を始め、ロシアを国際金融システムや世界経済から隔離させるための措置を講ずることとされています。欧米諸国からこの声明への参加要請があり、日本もこの取組に加わります。他のG7諸国からは、これを強く歓迎する意向が示されています。こうした内容については、現地、松田大使を通じて、ゼレンスキー大統領にお伝えしていきたいと考えています。
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出典:首相官邸ホームページ(当該ページのURL)